羽間農園

羽間農園

ジャンル 農業生産者
住所 奈良市都祁南之庄町849
TEL 090-7871-6546
特徴 奈良県にある大和高原(標高500m)都祁南之庄町で耕作放棄茶畑1町と水田1町2反を借りて自然栽培の天日干し米・自然発酵茶・野菜を作っています。
備考
公式サイト https://hamanouen.blogspot.com/

当農園は奈良県北東部の奈良県市都祁南之庄町地区に位置し、都介野岳(つげのだけ631m)の西側で標高500m程の大和高原にあります。この地域は古くから大和茶の産地として日本茶の栽培が盛んな地域です。

5年前まで無農薬有機栽培されていた、休耕茶畑1町と休耕水田1町2反を借りて、無農薬・無肥料の自然栽培で茶・米・野菜・豆類・椎茸を妹と二人で栽培・加工・販売しています。

茶畑では、2m以上伸びた茶樹のジャングルを開墾と再生を進めています。自然に伸びた新茶を紅茶や釜炒り茶にして、時間をかけて育った茶葉は天日干し番茶にしています。茶の畝間では秋冬野菜や小豆等を作っています。

水田では、自家採種のコシヒカリ・秋田小町・黒米・赤米・餅米を苗にして粗植でチェーン除草と田ぐるまで栽培管理しています。畦にはアゼ豆と言って黒豆や青大豆や小豆を作っています。米や大豆類は刈り取ったらハサにかけてしっかり干して、仕上げはムシロ干しで乾燥させます。

また米を自家製粉して米粉スイーツや大豆類で味噌等の加工も行っています。

お百姓さんが夢だったお兄さんと
東京での経験が農業に繋がった妹さん

一登さんの幼稚園の頃からの夢は、なんと“お百姓さんになること”。家業は設計事務所でしたが、小学校から帰ると庭で家庭菜園をするのが趣味だったそうです。成長する過程でも、その気持ちにブレはなく、農業高校から農業大学校へと進学するのは、ご本人にとってはもはや当然のことでした。
大学校を卒業後もまだ自分の畑もないので、北海道でJAの農作業ヘルパーとして5年間勤務。冬の間は作業が出来ないので、全国を旅しながら自然な農家さんを訪ねました。
自分でするならオーガニック、自然な農業がしたい─。その思いは、大規模な農業の仕組みを経験したからこそ。そして、ご自身が小さい頃アトピーだったこともあり、お母さんがいつも素材にこだわった食事を用意してくれていたことが、根っこにあったそうです。

その後関西へ戻り、奈良県都祁村の健一自然農園さんと出会い、2年半生活を共にしながら、農薬や肥料を使わないお茶作りを学びます。そろそろ独立を…と考えていた頃、同じ地域で耕作放棄地となっていた茶畑を見つけ、そこを再生して2007年に羽間農園がスタートしました。そして、妹の絵里奈さん。思いつきで行動するタイプだそうで、たまたま読んでいた本に載っていた京料理のお店で働くために上京。後にマクロビに興味を持ち、「チャヤマクロビ」レストランにウェイトレスとしてかけもちで勤務する日々でした。お兄さんのアトピーがきっかけで、オーガニックを身近に感じていたようです。お店でお客様に食を提供する立場を経験したことで、どこで、どのように、誰が作ったのか見える側に立ちたい気持ちが強くなり、無性に帰りたくなって奈良へ戻り、お兄さんと共に農業を始めました。

自然と共生しながら、じっくり時間をかけて
完成したお米やお茶

現在は、水田1町2反と茶畑1町を借りて、お米や発酵茶などを肥料や農薬を使わず自然栽培する羽間農園さん。お米は自家採種し無肥料の苗代で丈夫な苗を育てます。山水が入る田んぼに植えて、皆で何度も除草し、秋にハサ干しという天日干しを3週間。その後脱穀してムシロに広げ、仕上げ干しをすることで、乾燥機を全く使わずに生きたお米を籾貯蔵しています。お茶の葉も、収穫してから森の中で3日間寝かせて発酵を促し、茶葉が持つ酵素の力で自然に発酵。まさに自然と共生しながら、ひと手間もふた手間もかけられたお米やお茶が完成するのです。
マルシェに出店の際には、お米やお茶以外に、妹さんの作るスイーツも。米粉のどら焼きや青大豆のあんロールなど、どれも美味しくて。東京での経験から、食材は生産者の顔が見えるものを使いたいという思いが伝わってくる味わいなのです。
 最後に、一登さんのお話を聞いてビックリしたことは、お宅にテレビも冷蔵庫もないということ。テレビはまだわかるとして、冷蔵庫がないと困らないの?という問いに、「今必要なものだけを買えばいい。冷たい水は山にありますから。我慢してるのではなくて欲しいものは普通に手に入ってますよ」とニッコリ。なんとも奥の深いお話ですよね。おうちでの生活についても、あれこれお話が聞きたくなりました。

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