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ひと手間かけたワクワクする野菜たちを作っていきたい

東京でのサラリーマン生活にピリオドを打ち、帰ってきた大阪で派遣会社に勤め始めた奥さんの美由紀さんは、ふと家庭菜園を始めますが、ご主人の裕彦さんは全くの興味なし。…だったのに、冷やかしで見に行った時、お隣のおじいさんに「石灰まいて耕し～」と言われてやってみたら…なんだ！この楽しさは！土触るって楽しいやん！と感動。それからは積極的に家庭菜園を手伝うように。その後もう少し広げていきたいと思い、堺市で緑公社の実践研修農園を見つけて、ここで2年。さらに農業経験を積んでいきました。

そして3.11の東北大地震が起こります。それまでは派遣の仕事をしながら畑をしようと思っていたけれど、津波の映像を見た時、突然最後の時が来ても好きなことをしていたい─。そんな奥さんの気持ちがきっかけとなり、角田さんご夫婦は、農業1本で生きていく決心をしたのです。

その頃、大阪府の準農家制度が出来て、畑が借りやすくなりました。なんていいタイミング！私たちの為にできた制度だ！と前向きなお2人。奥さんは農業大学校にも通い、いよいよ販売をスタート。家庭菜園の時から、農薬を使わないことは当たり前で、そこをきちんと伝えたくて直売所ではなく、自然食品店などへ営業に。その後、ぐりぐりマルシェ主催で本紙でもおなじみの山内美陽子さんと知り合い、翌年よりぐりぐりマルシェに参加され、今もお付き合いのある飲食店さんや、沢山のリピーターさん達とのつながりも出来ました。

現在、合計6反の畑では、夏はズッキーニ・ミニトマトや果菜類、冬は人参などの根菜をメインに、年間約50種類の野菜を育てています。素材の持つ力を活かすのは基本だけれど、人の手を加えて作るのだから植えたままではなく、防虫ネットを付けたり、丁寧に虫をとったりのひと手間を加えて、見た目でもワクワクする野菜を作りたい─。

これからの季節は特に色鮮やかなものも多くって、心もワクワクしますよ。